新宿区市谷といえば、防衛省をはじめ、大学キャンパスや大企業が建ち並ぶイメージが強いですね。
しかし、ここは本来、山の手台地を利用した住宅地であり、かつては武家屋敷が広がっていました。
特に、市谷砂土原町(さどはらちょう)は、新宿区屈指の高級住宅街としてそのブランドを保ちつづけています。
そんな都心のド真ん中にある市谷砂土原町はどんな街で、また地価や家賃相場はどれぐらいなのでしょう?
市谷がつく町はいっぱい
市谷とは、現在の「市ヶ谷駅」西側一帯を指します。
市谷○○町とつく町がたくさんあるんですね。
ざっと挙げるだけでも、
・市谷本村町(防衛省など)
・市谷田町(中央大学、法政大学、東京理科大学キャンパスなど)
・市谷加賀町(大日本印刷など)
・市谷八幡町(市谷亀岡八幡宮など)……
と、昔からの名前を受け継いだものばかりです。
街並みは変化しても、町名から歴史が感じられますね。
「市谷」という名前の由来は、諸説あるようです。
・鎌倉時代に市谷孫四郎という人が住んでいたから
・市谷亀岡八幡宮の門前市の「市買」がなまったから
・「四谷」と同じく、このあたりで一番高い谷だから「市谷」
最後の「谷」説をとるなら、「二谷」も「三谷」もあるべきですが、見当たりませんね。
そんな市谷、江戸城(現在の皇居)が目の前かつ台地ということもあり、大名や旗本が住んでいました。
その名残をもっとも残すのが、市谷砂土原町なのです。
大名屋敷跡は超高級低層マンション街へ
市ヶ谷駅を出て外堀通りの西をゆくと、坂道に出くわします。
この辺りは平均標高26メートルあるとか。
せわしい喧騒がフェードアウトし、静かな住宅街が広がっています。
市谷砂土原町は、第一種中高層住居専用地域です。
なので会社事務所や遊戯施設といったものがありません。
高級マンションも、高さ制限がしっかりしており4、5階程度の低層マンションばかり。
また、ほとんどのマンションが地下駐車場完備です。
その一方で、広い敷地をもった「お屋敷」もしっかり残っています。
特に市谷砂土原3丁目は他より高級度がありますね。
坂道をのぼったら景色が良いか……というと残念ながら微妙。
かつては皇居一帯が見渡せたんでしょうね。
あと、どうしてもオフィス街と学生街に近いということもあり、やや人通りが多い印象です。
市谷砂土原町の地価とマンション価格
地価公示(2019年)によると、市谷砂土原町2-7-1で、
一平米/126万円
一坪/416万円
となっています。
バブル期が1坪1550万円もしたので、それの半分以下に落ち着いてはいますね。
それと、近隣の千代田区番町に比べたら、落ち着いています。
ま、それでもお高いですけどね。
さすが都心のど真ん中!
マンションは新築では100㎡換算で、1億1600万円台。
有名所では、プラウド市谷砂土原町が127㎡で2億1500万円台。
賃貸だと、1K/25㎡で9万円台からとなっています。
これもやはり、近くにある千代田区番町と比べたら安く感じられます。
ま、あそこが異常なだけなんですけどね。
市谷砂土原町の総合評価・メリットとデメリット
メリット
・高級マンションばかり
・比較的閑静な住宅街
・外堀が徒歩圏
・歴史と由緒ある街
・外堀通りがすぐ近く
・利便性が高い
デメリット
・思ったほど一戸建ての大邸宅は少ない
・道がせまい
・人通りがやや多い
評価
・高級感 A+
・ステータス AA+
・土地単価 S+
・利便性 S
・環境度 BBB
総合評価 AA+
※最高点をSSSとします。
※本サイトによる独断評価です
※2019年現在の情報です。